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化石のでき方について

by NA

この記事は、「古生物 Advent Calendar 2017」2日目のとして参加しています。

化石って何?

化石とは、過去に生きていた動物の骨が石になったもの、という印象を持っている人も多いのではないだろうか。以前は私もそう思っていた。

しかし、今年ニュースで大きく取り上げられた保存状態が抜群の恐竜の化石は、生きていた頃の姿を残している。
鎧をまとった奇跡の恐竜化石(ナショナルジオグラフィック日本語)

羽根に覆われた恐竜のしっぽが保存された琥珀(樹液の化石)も発見されている。
「美しい」恐竜のしっぽが琥珀の中に 羽根がはっきり(BBC NEWS JAPAN)

これらの記事からもわかるように、「骨が石になったもの」だけではなく、筋肉や皮膚、さらには足跡や巣穴の痕跡も「化石」となる。

英語では「fossil(フォッシル)」

日本語で表現するとイメージが湧きにくいが、英語にするとわかりやすい。
「化石」は、英語で「fossil(フォッシル)」と呼ぶ。
「fossil(フォッシル)」は、ラテン語が語源で「掘り出された」という意味がある。

化石ができる流れ

化石ができるまでの流れは、恐竜が生きていた時の状況によりたくさんのパターンがある。

  1. 恐竜などの生物が「死ぬ」。  
  2. 死体は、次第に土に埋まっていく。  
  3. 埋没した骨は、「鉱物化」していく。  
  4. 恐竜が埋没した化石が地表に現れ、人間が見つける。

かなり乱暴にまとめると上記のような流になる。だが、うまくいくことはそうそうない。

化石が貴重な理由

想像して欲しい。
自然界で動物が死ぬと、その死体はどうなるだろうか?

全ての死体が土に埋まるわけではない。

死んだ動物の死体は、他の動物に食べられたり、細菌に分解されたりする。
骨ごと噛み砕く捕食者だっているし、硬い骨も風化によって破壊されていく。

ここで多くの死体がばらばらになるだろう。雨や風に流されるかもしれない。
全身骨格の化石がみつかることが難しいのはこういった理由からだ。

土に埋まった骨は、「変質」する。

(化石を探す人間にとって)運良く骨が急速に埋没することで風化が止まる。

ここで、骨が変質してしまう。骨の成分が変わってしまい、元の状態がわからなくなる。
もし変質していない骨が発掘されれば大発見だ。(ティラノサウルスなど、ごく一部の変質していない骨から赤血球細胞などが発見されている。)

化石が入った地層が、人間が行ける場所に出てくるとも限らない。

地層の中で化石になった生き物たちにさらなる試練が襲いかかる。
自分たち(化石)が入っている地層を人間の目に触れさせなければ、発掘してもらえないのだ。

化石は奇跡の積み重ね

紹介した化石ができる流れは、ひとつの「例」にすぎない。他にも様々な状況でさまざまな化石ができていく。共通しているのは、「たくさんの奇跡を重ねている」ということ。

そんなたくさんの奇跡から、私たちは過去の生き物の生態を少しだけ覗き見させてもらっているというわけだ。

参考図書
恐竜学入門―かたち・生態・絶滅(Amazon)
Newton 2017年6月号:あなたが「化石」になる方法(Amazon)


NA
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